みなさんこんにちはimage

梅雨も終わって、天気に恵まれ過ぎた連休をいかがお過ごしでしたでしょうか?(笑)

暑さに負けず遊びましたか?
お仕事の人はお疲れ様でした

さて、今日もオークション会場の続きです。
前回は、オークションの買い手の流れまででしたね。
では、その時の売り手はどんな感じかというお話を。

オークション出品時に売買希望金額を記入しておくことは前回も書きました。
これを記入しておけば、オークション当日に会場の調整室に行く必要がなくなります。
記入した金額以上にボタンを押してくる買い手がいれば勝手に売ってくれますから便利です。

もちろん買い手が押してくれなければ流札となり不成立です。

と、まぁこれだけ聞くと、とても簡単な話に聞こえますよね。

でも実際は、売り手はドキドキなんですよimage

なぜかって、売りたい金額で売れるとは限らないから

オークションに売りに出る車と言うのは、基本的にどこからか仕入れた(下取りや買い取り)わけですが、みなさんは自分の車を売る時どうですか?
やっぱり少しでも高く買ってくれる所でって心理が働きますよね?

その希望に応えるために、私たちも精一杯の価格をつけています。
すると、当然オークションでは手数料(出品・成約)を差っぴいてその価格以上で売らないと赤字になってしまいます。

では、みなさんが中古車を買うときはどうでしょう?
やっぱりいい車を少しでも安くと思って車を探しますよね。
その希望に応えるために、私たちは少しでも安く仕入れるように動きます。

だんだん見えてきましたか?

新車のように定価というものがないのが中古車ですが、中古車相場というものはあります。

買い手はその金額より、1万でも2万でも安く買おうと、また売り手はせめて相場までは(仕入れで無理した時は相場以上)と考えているんです。
そういう金額のせめぎ合いが、オークション会場なんです。

なので、売り手が本当に売ってもいい金額まで買い手がボタンを押してくるっていうのは都合のいい話なんですね。

だから、売り手は相場より安いくらいのところから「売り切り」(いつでも売りますよ)のサインを出します。
このサインに買い手は反応するんです。
これが出れば、機械による金額の上昇はなくなり、本当に買いたい業者だけの競りになるから、最後に押した業者の買いです。
買い手にとっては相場より安く買えるかもっていうチャンスタイムなんですね。

売り手からすれば、「売り切り」を出したものの、本当に売りたい金額はもっと上、その相場額まで上昇してくれるかドキドキタイムです

なので、むやみやたらに売り切りを出すわけじゃありません。
当日に会場の調整室に行くと、売り切りを出す前に、どれくらいの業者がボタンを押してきているかがわかるんです。
何人っていう具体的な数字ではないですが、ランプの光かたで、手ごたえを感じるわけですね。
その手ごたえで、大丈夫かそうでないかの判断をしてるんです。
あまりにも少ないようだと、売り切りを出しても上昇せず残念な結果になることもあります
大丈夫と思っても、パタっと止まることもimage

その判断とタイミングに正解はないので経験から導くしかないですね

だから、当日の売れ行きや、早めに出て来る同車種の具合を確認しつつ、リアルタイムに売っていい金額の指示を出せるよう会場入りするんですね。
コチラがその調整室というか、コーナーです。
写真中央モニターの下あたりに集まっている人たちが、売り手の業者さんたち
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そして買い手も「売り切り」が出ないと始まらない、それが分かっているから、ここまでは押して行かないと「売り切り」出ないだろうなっていうギリギリを攻めます。
つまり「売り切り」を出させる駆け引きなんですね

オークション会場での中古車の売買は、高く売るため、安く買うためのポイントを無視すれば、痛い目に合います。
金額だけの価値があるのかを見誤ると、安く買えたと喜ぶのはその一瞬だけ、販売に至るまでの手直しにお金が掛り普通の原価か、それ以上になることも。
また、売り手もその価値を見誤ればわざわざ安値で売ってしまうことも。

オークション会場での判断は、売り手も買い手も1秒から長くて5秒で決断しないとタイムオーバーです。
だから、売り手も買い手も気を使いまくりです

しかし、そういう労力が利益に還元されるかというと、そうでもなかったりして・・・
うちの場合は価値のあるのもは高値で引き取り、安く買えた分はお客さんに還元するのがモットーなので、お客さんの喜ぶ顔が労力の報酬ってところでしょうかね

あっ!だから儲からないのか( ̄▽ ̄;)
商売人には向かないみたいですが、お客さんの笑顔のため、これからも細々とがんばります

なんだか、オークションの良さが伝わらない内容となってしまいましたが、いいこともいっぱいあるんですよ。
でも、現実問題として、店頭販売のすべてをオークションを使わずに自社物だけで回すのは難しいです。
店頭に並ぶ半数以上はオークションからの仕入れというのがどこのお店でも現実だと思います。だから今回の話をしてみました。

オークションの良い点はまた長くなるので別の機会にお話ししますね。
ここまで長々と呼んで頂きありがとうございましたm(。。)m

次回オークション会場シリーズの最後で、おまけのお話をimage