以前、一世を風靡したカーコン△ニク〇ブというのが、
ありました。
最近ではリース契約満了で脱退する会社が増え、以前の
ように余り見かけなくなりましたね。

実は、そのカーコン△ニク〇ブの親会社に勤めていたんです。
自動車専業ソフトハウスで、マーケットシェアはNO.1でした。
自動車の部品商の専業ソフトから始まりました。
一般的には見えませんが、自動車は普通車で3万点近くの部品
から構成されていて、それが車種ごとに展開されてますから、
市場に出回っている部品は、天文学的な数値になるんです。

そこに目をつけて、部品ごとに専用のコード番号を設定し、
車種(類別・型式)を入力すると、そのクルマの部品金額・
品番・社外対応品などのデータが出てくるシステムです。
タペットカバーパッキンが1でオイルエレメントが12とかね。

以前は、部品会社ごとに個別に作っていたシステムで、数千万円
していましたが、パッケージ化を果たし、数百万円で販売できる
ようになり、部品会社のマーケットシェアの90%以上を握る
ことができました。
あっぱれ!!

そして、その伝票に表示されている専用コードによって、自動車
整備会社や板金会社、ガラス会社、電装会社にも、専業ソフトを
展開しました。
部品コードを入力すれば、例えば12と入力した場合、自動的に
オイルエレメントと画面上と伝票上に記載されるわけです。
クライアントが数万社を超えた時点で、次の事業展開が発表されました。
そして、カーコン△ニク〇ブやヤ〇ト車検など、フランチャイズ
事業でした。

ただそこで問題がありました。
フランチャイズ料が、余りにも高額だったのです。
そのことが引き金になり、会社と対立して退職に至りました。
カーコン△ニク〇ブの事業展開がなければ、そのまま会社員だった
のではないかと思います。

熊本県内では、カーコン△ニク〇ブのノウハウを吸収し、板金会社が
シューリーズ」というフランチャイズ展開を数年前から始めてます。
フランチャイズではなく、業界の活性化を図るための組織ですから、
ボランタリーチェーンの方が正しいでしょう。
現在では、滋賀県や広島県にも飛び火しています。

こちらの会長が、前職のお客様で「自社のことなんだけど、そんなに
高額なフランチャイズ料を払って、なにかメリットがあるの?」と
聞きました。
「フフフ、ノウハウを吸収してこちらでやることも考えてるんだよ」と。

最初のフランチャイズ契約終了後、一斉に熊本県のフランチャイズ店は
脱退しましたね。
そして間もなく、「シューリーズ」の展開が始まりました。

運営費は、確かカーコン△ニの1/7でした。
9割が、テレビ・ラジオ・チラシなどの宣伝広告費で、残りの1割が
運営費用です。
そこに、利益という言葉はありません。

先程、可愛がって頂いてるシューリーズの会長とお話ししました。
そして感じたことは、辛明太子の創業者のことでした。
「ふくや」の初代会長です。
辛明太子の製造に関する特許はとらずに、どの業者にも製法を公開
してたんです。

一社だけでは、日本国中に広がらないし、あくまで食卓の「おかず」
であるから、みなさんに楽しんでいただきたいとのポリシィーだった
と、いつか現在の社長から聞いた覚えがあります。

自社の利益確保は当然大切なんですが、同志をあつめて、より多くの
「果実」をとることが、いまからの事業展開では必要ではないかと、
常々感じてます。

佐川急便等でよく使われる「WIN & WIN」という事になるでしょうかね。
それを創造できる、新規事業であればと、開発を続けていこうと
思ってます。