今日は日本でも大人気、BMW3シリーズで非常に多いエンジン修理をご紹介します。
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こちらのおクルマ、走行中に突然パワステが効かなくなり、水温が急上昇してしまったそうです。
深夜だったのでお客様はJAFさんに連絡し、当店に運ばれてきました。
症状をお客様より聴きましたら、ピンときました。と言うより、他に原因はありません。
この型の3シリーズは、搭載エンジンの種類に関係なく起こりやすい故障があります。
それは、エンジンの冷却水を循環させる重要部品、ウォーターポンプです。
下の写真では、扇風機の羽根のようなラジエーターファン(通称ファン)の
横に銀色のギザギザ(ファンクラッチ)がご確認頂けると思います。
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その奥に、ウォーターポンプは着いています。
このエンジンは、ラジエーターシュラウドというファンの整風を行うカバーと
ファン&ファンクラッチを共にエンジンルームから引き出さないと取り外すことができません。
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シュラウドとファン&クラッチを外しました。
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羽根の不揃いは、折ってしまった訳ではありませんよ!
メーカーが、製造時にベルト交換用に隙間を作っているだけですので。
それだけ、狭いスペースの作業なんです。ここまで外せば、後は簡単!
(ここまでが、意外にたいへんなんです・・・)
こちらが、取り外したウォーターポンプです
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着いていたのは、ここです。
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今回のような症状の原因は、指でさしおりますポンプのシャフトが、
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経年劣化でガタつきを始めてしまい、こちらの写真に見えますように
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黒いファンベルトを振れが原因でプーリーという円盤から脱落させてしまい、
パワステポンプ、ウォーターポンプを回転させることができなくなり、
ハンドル操作の補助、エンジンの冷却、その機能を失ってしまった事でした。
先ほどのシャフトは、旬のアスパラガスほどの太さで長さは10cmほど。
1分間に、
数千回転で常に回転しています。この型のBMW3シリーズにお乗りの皆様、
早ければ60,000km超えくらいから、この症状は出ます。
今回の車両は85,000kmでしたが、早めの予防整備をお奨めいたします。